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海へ飛び込む(1)視聴率と日本のドラマ

ドラマ『精霊の守り人』
面白いのに
視聴率がなぜ、あのくらいなのだろう、というツイートを
ちらほら見かけましたが
残念に思ってくださって、ありがとうございます(笑)

私は、といえば
この三年間
『精霊の守り人』だけでなく
様々な番組の視聴率を眺めながら
日本のテレビドラマの現状を
思っていました。

視聴率って
900世帯をサンプルとして
計算していること
ご存じでしたか?

ビデオリサーチ社によれば
関東地区の世帯を
(芸能記事に出る視聴率は、ほぼ関東地区のものです)
18000000世帯とし
そのなかの900世帯を
モニターサンプルとしているそうです。

統計学的に妥当性はありますが
視聴率10%のときは、
誤差が、±2%あります。

「前回から0.5ポイントのダウン!」というような記述を
よく見かけますが
誤差の範囲
ということもありえるわけですね。

それでも、様々な理由から
ビジネスに使用する「数字」として
利用されているわけです。

でも、よく言われていることですが
いまは、ネットやスマホでドラマを観る人が増えて
ドラマの視聴環境は大きく変わってきています。

視聴媒体の多様化だけでなく
少子高齢化も進んで
テレビの役割も大きく変わっていくでしょう。

そういう中で
日本国内だけでなく、海外も視野にいれることで
新しい道を拓くことができるか
試行錯誤もはじまっています。

『精霊の守り人』も
その試みのひとつなのです。

漫画家のゆうきまさみさんが
うれしいツイートをしてくださって
多くの方がリツイートしてくださっていますが
本当に
『精霊の守り人』は
かなり珍しい試みだったと思いませんか?

その、
いわば「初めて歩いてみた」ドラマが
国際エミー賞の最終候補になりましたし
すでにアジアでの配信も始まっています。

新しい試みというものは
成功するか、失敗するか、だけでなく
それが、
「なぜ、そうなったか」
では、
「どうすればいいのか」
を見せてくれるところに意味があるものです。

人の好みや事情は様々ですから
私は
ドラマの良し悪しは視聴率では測れないと思っていますが
それでも
きちんと日本のテレビの現状を分析し
未来を見据えて
「では、どうしたらよいか」を
本当に意味のある形で示してくれる記事がでたなら
たとえドラマ『精霊の守り人』の失敗分析だったとしても
私は、自分の原作が
そういう役目をはたす一助になったことに感動しますし
書いた人は素晴らしいな、と思います。

ゆうきさんが
「ファンタジーなら海外ドラマを観るから、
という人がいるとしたら」
という前提で
ツイートしてくださいましたが
異世界を舞台にしたファンタジーといえば
まず思い浮かぶのが
アメリカのドラマでしょうね。

異世界ファンタジーは
異世界をリアルに構築できる技術が
ドラマの評価そのものに直結してしまいます。

私は専門家ではありませんから
これはあくまでも
いくつか読むことができた資料からの
素人の推察でしかありませんが
アメリカの場合
世界市場を視野に
多額の予算をかけて
ハイクオリティなドラマを作ることが出来るので
制作陣は
経験を積み
技術を磨くこともでき
益々作品がハイクオリティになるという
好循環のサイクルがあるようです。

では、日本のドラマはなぜ世界に売らない
(あるいは、売れない)のか?

興味がある方は
このサイトに詳しく経緯が書かれていますから
読んでみてください。

ごく簡単に要約するなら
日本のドラマは
基本的に
日本国内だけが市場なので
視聴率をとり、採算がとれるものにしか
予算をかけられないし
ビジネス的には、さほど美味しくないので
世界に売ることに消極的なようです。

でも、ネット配信にしろ
日本国内だけが市場であるよりは
海外へも道を拓くような努力も
あっていいと思いませんか?

→(2)に続きます。

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