今週放送される7話『神の守り人』を
先に見せていただいたとき
真っ先に思ったのは
鈴木梨央ちゃんの演技の力の
凄まじさ、でした。
「素晴らしい」でも、「すごい」でも
言い尽くせない。
この子の才能は
まさに、タルハマヤ級です。
私は
表に見えていることの裏側に
微妙なことが多々ある、
ということが滲み出るように
物語を書いているので
ドラマにするのは非常に難しいと思います。
アスラの思いは一筋ではない。
アスラを演じたのが
鈴木梨央ちゃんでなかったら
まだ子どもである彼女の中で行われた
葛藤の凄まじさを
あれほどリアルには感じられず
『神の守り人』という物語自体が崩壊してしまったでしょう。
いや......ほんとに、凄まじい役者さんです。
梨央ちゃん、ありがとう。
見事なアスラでした。
そして、綾瀬さん。
綾瀬さんは、なんと懐の深い、温かい役者さんなのでしょう。
アスラに語りかける綾瀬さんを見ながら
スタジオの食堂の前の通路で
綾瀬さんと立ち話をしたときに
彼女がかけてくださった言葉を思い出していました。
「先生が、顔合わせのときにおっしゃった言葉
良いなぁと思ったんですよ。
シハナは大きな図から物事を考える。
でも、バルサは目の前の子どものことを
まず、考えるって」
天下国家を語るシハナの言葉を背で聞きながら
幼い少女を見つめているバルサの涙
私の言葉をその身に溶かして
綾瀬さんは、バルサになっている。
綾瀬さんがバルサで、本当に良かった。
ドラマを観るたびに、その思いが
しみじみと胸に広がります。
脚本になかったディーンさんのアクションは
あ、ここかぁ! と、けっこう驚きました。
短いですが
さすがの剣さばきですよ。
第七話「神の守り人」
どうぞ、楽しんでください。
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