ドラマが最終回を迎える前に
書いてしまうと
せっかくのシリアスな印象が壊れてしまうと思って
書けなかった
こぼれ話をひとつ
最終章の前半のクライマックス
「槍舞い」で
バルサとジグロの
あの心の葛藤と浄化が終わったあと
バルサが岩床に
意識のない状態で横たわっていて
その後
ログサムが
闇の守り人たちに......というシーン展開になるわけですが
よ~く観ていると
チャグムが一生懸命
バルサをずるずる引きずっていく場面があるんです。
私はその現場にはいなかったのですが
そのシーン
何度か撮り直したそうなのです。
「私、意識がない設定だから、完全に身体の力を抜いて
チャグムに任せるわけじゃないですか。
それなのに
横たわらせるのが超下手で
いっつも
後頭部が、ばこん! って床にぶつかるんです。
イッタ~イんですよ!」
と、いつものごとく
板垣くんをからかう綾瀬さん
板垣くんは、うろたえて
「ごめんなさい!! ほんと、ごめんなさい!!!
でも、難しいんですよ、全身の力が抜けている人を
床に寝かせるのって」
と、釈明
「獅童さんとかが、見かねて
『きみは、女性の扱いがなってない!! こうやるんだ!!」
とか、おっしゃりながら出てきて
直接指導になっちゃって......」
と。
獅童さんが指導(^^;
その現場、見たかったです(笑)
でも
それを予め聞いてしまっていたせいで
あの、素晴らしいクライマックスで
板垣くんが綾瀬さんを引きずっているのを見た瞬間
あ、これか! と思ってしまい(^^;
うーむ、後で聞くべきだったなぁと思ったのでした。
『闇の守り人』の場面は
VFXを多様するので
グリーバックでの撮影が多くて
全身緑タイツのグリーンマンたちが
行き交っていたので
その光景も
必死で頭から追い出しながら見ていました(笑)
そういえば
タルシュ兵たちも
現場では赤タル、黒タルなどと呼ばれていましたが
あの頭巾をとると
鼻のところまで黒塗りで
なんか
一昔前のドロボーさん的な
お間抜けで人が良い顔に(^^;
待ち時間が長すぎて
櫓の上で居眠りしていたタルシュ兵さんもいて
その下を
土埃を抑えるために
噴霧器で水を撒きながら歩き回っているスタッフさんがいて......
スタジオのエレベーターに乗ったら
全身金塗りの女性が乗って来て
「これって、けっこう寒いんです」
と、おっしゃったり(笑)
『今夜ロマンス劇場で』
では
スクリーンの中から
綾瀬姫が出て来ちゃうわけですが
私は逆に
スクリーンの向こう側を
見てしまう経験をしたわけで
映像の魔術がどう働くか
知ることができました。
出来上がった映像を見るたびに
あれが、こうなるのか!
という驚きを味わいました。
映像って、不思議です。