上橋菜穂子 公式サイト  「木漏れ陽のもとで」

ブログ

ブログ 【上橋菜穂子 公式サイト】

新年でござる

年が明けましたね

このブログを読みに来てくださったみなさんに

今年は、良いことが、たくさん! ありますように(^^)/

新年の祝い事はできない身ですが

それでも、少しだけ

お雑煮をつくり

明るく、温かい新春の光が射し込む居間で

家族とお節を食べました。

 

そして

昨日は、うれしいお客さんお二人の来訪!

荻原規子さんと佐藤多佳子さんが

私の家に来てくださいました。

(すでに、おふたりは、この話題をそれぞれのブログにアップしておられますね~。

ブログ初心者の私だけが、モタモタと、今頃のアップでござる)

 

午後2時に待ち合わせて

ケーキやらワインやら、いっぱい買い込んで

うちの応接間で

「鼎談の打ち合わせ」

と、称した、おしゃべり開始

ピッツァやら、佐藤さんが持ってきてくださったミートパイやらを食べまくり

......気がつくと、夜の10時過ぎ。

8時間、連続くっちゃべり、でありました。

う~む

おふたりと、おしゃべりしてると

時が光速で過ぎ去る~(^^;

 

でも

気の置けない友だちとの語らいほど

楽しいことはありませんね。

 

お二人が、福をたくさん運んできてくださった気がします。

荻原さんと佐藤さん.jpg作家、荻原規子さんの公式ブログはこちら

作家、佐藤多佳子さんの公式ブログはこちら

 

facebook twitter

チャズは本当に美味しかった!

新シーズンのバルサのことを書こうと思ったのですが

考えてみると

まだ、どなたも新シーズンをご覧になっていないうちに

ドラマのお話を書き過ぎると

楽しみが減ってしまうかも、と、気づき

試写会の興奮のままに書いてしまうのは、

ちと、アカンな、と、反省しました。

 

こういうのが

ブログの良いところですね。

作品の場合は

エッセーのような小文でも

いったん公にしてから方向転換なんてできませんから。

 

それに

今年最後のブログ(といっても、まだ二回目だけど)に

ふさわしい話題があってたすかりました。

 

『蒼路の旅人』でチャグムが食べた餅菓子

チャズを取り上げていただいた

『グレーテルのかまど』が放送されましたので

その裏話(?)を書いてみますね。

 

チャズ、本当に美味しかったのです。

 

噛むと、ジュワっと果汁があふれ出て

角砂糖の名残の歯ざわりが

ジャリジャリっとするのも快感で。

でも、角砂糖と聞いて想像するより

甘さは強くなく

みかんとの相性が信じられないくらいに良くて。

 

チャズ/サズを書いたとき

私の頭の中に浮かんでいたのは

お大福のように、少し表面に粉がふってあって

べたつかない感じだったのですが

 

「粉をふってしまうと

笹の殺菌効果が薄れてしまうので

粉は使いませんでした」

 

と、教えていただき

ひゃあ、それは知らなかった! と大反省しました。

港町の市場で売っていたチャズを食べて

チャグムたちがお腹を壊さなくて良かったなぁ。

 

私たちが生きている世界でも

お茶が、chaに近い呼び名で広がっている地域と

Teaに近い呼び名で広がっている地域があるように

南の大陸のヨゴ皇国から

北の大陸に移住して新ヨゴ皇国がつくられ

そこで暮らし始めたヨゴ人が愛している餅菓子も

人々の旅路とともに変化していき

場所によって名前がチャズだったり、サズだったり。

 

書いていたときは

とくに、言葉の変化を書こうと思ったわけではないのですが

職業柄か

つい、そういうことが、ふっと頭に浮かんで

あの場面でチャグムくんは

故郷で食べていた餅菓子とは

微妙に名前が違う餅菓子を食べたのでありました。

 

『グレーテルのかまど』は

もともと大好きな番組なのです。

ヘンゼル瀬戸くんと、緑子かまどさんのやりとりが

本当に絶妙で、

しかも、取り上げられるお菓子が美味しそう!

 

母も大好きな番組でしたから

母の病がわかって

実家で介護しながら、一緒に暮らし始めてからは

母がしっかり予約録画していた『グレーテルのかまど』を

ふたりで観ていました。

 

『精霊の守り人』のお菓子を

取り上げていただけることになったときは

家族で大喜びしました。

残念ながら母に本放送を見せてあげられませんでしたが

試食用に作っていただいたチャズを実家に持ち帰って、

母に食べさせてあげることはできました。

 

暑い時期だったので

免疫力が落ちている母がお腹を壊したら大変、と思って

冷蔵庫に入れてしまったのが大失敗で

果汁がジュワっとあふれ出るはずが

餅菓子の中に入っていた角砂糖が冷やされて

しっかり、角砂糖に戻ってしまい(^^;

「なんだか、ジャリジャリするお菓子だね」と言われてしまいました。

それでも美味しかったのですけど

チャズ、くれぐれも冷蔵庫で冷やさないでくださいね~。

 

というわけで

食べ物の失敗談で締めくくるところが

私らしいかな。

 

昨年は

紅白歌合戦の審査員をさせていただいて

大忙しの年末でしたが

今年は静かな年越しです。

 

お天気も良くて

穏やかな年末年始のようですね。

 

みなさん、どうか、良いお年をお迎えくださいね~!

facebook twitter

ドラマ『精霊の守り人』新シリーズ 記者用試写会に行ってきました(1)

さてさて、人生初のブログ開始であります。

生来の怠け者なので、
あまり頻繁には更新できないかもしれませんが、
ともかく、やってみますね。

ドラマ『精霊の守り人』シーズン1を観たときに
あれこれ思ったことがあり
そういう自分の率直な思いを書いてみたいな、
と思ったことが、
ブログを始める大きなきっかけでした。

というわけで、
今年もあとわずかという、
新規になにか始めるには、ちと変な時期ですが、
ブログというものを書きはじめてみますです。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

大河ファンタジードラマ『精霊の守り人』シーズン2は
拙著『神の守り人』と『蒼路の旅人』をベースにしていますので
シーズン1を観ていなくても
まったく問題なく見ることができる
新しい物語です。

シーズン1は、新ヨゴという、ひとつの国の中だけで
ドラマが進みましたが
シーズン2からは
世界が、ぐん、と広がります。

遊牧民がくらす大草原
様々な民族が行き交う港街
海賊が出没する多島海......

大海原を船が行き
騎馬が行きかう大草原
青く、遥かに高い空に鷹が舞う
広大な多文化世界を舞台に
ドラマが展開されていきます。

12月15日、NHKで、
ドラマ『精霊の守り人』の記者用試写会が行われました。

局内試写会はすでに行われていて、
私は、一足先に
大画面で新シリーズの第一話を見せていただいていましたが
今回は、お隣がチャグム役の板垣瑞生くん、
斜め前がバルサ役の綾瀬はるかさん、
という、
なんとも贅沢な席で観させていただきました。

約1か月前に母が逝ってしまったもので
その日は、母の写真をもっていました。
ドラマをとても楽しみに観てくれていましたので
大画面での試写を見せてあげたかったのです。

綾瀬さんに
「母だよ~」と写真を見せたら
反射的に
「あ、きれいな方ですね」と、言ってくださって
お、かあちゃん、なんと綾瀬さんから、きれいって言ってもらえたぞ~
良かったね~
と、心の中で話しかけました。
そのとたん、
「やだねぇ、おまえはもう、かあちゃん、なんて言って」と言う声が聞こえて、苦笑い。
面白いですね、生前していたようなやりとりが、
こんなふうに、頭の中でできるものなのだと
母が逝ってから知りました。

母は、私とちがって、なかなかきれいな人でしたから
綾瀬さんに、きれいと言ってもらえて
うれしかっただろうなぁ、と温かい心地になりました。

板垣くんに
「とても、とても良かったよ。私の心の中にあったチャグムそのもので、うれしかった」
と伝えたら、
ぱっと顔を輝かせて
「ほんとですか?」
と、喜んでくださいました。

板垣くんは、稀有な役者さんだと思います。
真直ぐな眼差しに、心の動き、哀しみや苦悩、優しさが表れて
観る者の心に、沁みこむように伝わってくる。

新シリーズは、バルサの物語と、チャグムの物語が
同時進行していくので
チャグムくんは、大冒険の主人公を張るわけですが
第一話、第二話と観させていただいて
大人でも越えがたい凄まじい大波を
わずか十五で越えて行かねばならないチャグムを演じてくださるのが
板垣くんで、
本当に良かった、と
つくづく思いました。

これほどチャグムそのものの少年が
現実にいる、というのが
ちょっと不思議に思えるほど
彼は私の頭の中にいるチャグムでしたから。

試写を見ながら
胸に響いたことは、他にもいくつかあって
そのひとつが
シーズン1から4年後の物語であるシーズン2のバルサ、でした。

つづく

facebook twitter
矢印 矢印 1

2

カテゴリ
アーカイブ
ページトップ