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黄斑上膜の手術体験記(4)

聖路加の眼科治療で入院した患者さんは
(すべてではないかも、ですが)
朝、8時30分までに3階に下りて
外来で検査と治療を受けます。

母のときは主治医さんが病室にいらっしゃいましたが
考えてみると
眼科の診療は機械を使わねばならないので
その設備があるところでないと
診察ができないのですね。

朝のうちに様々な検査を受け
問題ないので予定通り今日の14時から手術をします、
となり、
「これから5日間抗生物質の点滴をしますので
点滴の管を静脈に留置する処置をしますね」
と言われ
内心、うわ~5日間も入れっぱなし?
それは嫌だ~!! と、ジタバタ(^^;

母のときも
長く点滴用のセットを腕につけっぱなしにするのが
とても可哀想に思えて
仕方がなかったのです。

しょうがねぇ
かあちゃんが経験したことを
経験してるんだと思おう、と覚悟を決めて(←大袈裟?)
点滴器具をセットしてもらったのですが
ここで、私、ひとつ大誤解をしていたことがあるのです。
それが何かは
後の回でお伝えしますね。

ちなみに、点滴をセットしてくださった看護師さんは見事な腕前で
私は血管が細いのに
5日間内出血はまったくなくて
抜いたあとは
小さな赤い点がぽつん、とあるだけでした。

手術日は
朝食、昼食は抜きで
手術の2時間前から水分摂取も禁止。

そして
手術の三日前から術眼に点していた
抗生剤入り目薬に加えて
新たに3つの目薬(計4つ)を
一日四回点する
目薬苦行が始まりました(笑)

退院後はアトロピンという
散瞳(瞳孔を開かせる)点眼薬だけなくなりましたが
あとの3剤は
いまも点しています。

ちなみに、2か月間!
1日4回!
それぞれ3分~5分空けて!
点さねばなりません!

うお~面倒っ!!!

でも、慣れます(笑)

アトロピンを点すたびに
『闇の守り人』で
牧童たちが使っていたトガルの葉を
思い出しておりました(^^;

ちなみに、このアトロピン
作用期間が長くて
退院後5日経つ現在でも
まだ、右目だけはとても眩しく
晴れた日中に外に出たりして
白い照り返しなどを見てしまったりすると
残光が視野に残ります。

これ、意外に、気をつけることを忘れがちなので
同じ経験をされる方は
気に留めておくと良いかもです。

さて
家族と秘書のMさん、美人従姉が
付き添いにきてくれて
いよいよ14時
術衣に着替え
(上だけ術衣で、下は自由です)
車椅子に乗せられて手術室へ。

初車椅子ですが
これが、びっくり!
車椅子って
乗り心地良くないものなんですね。

ご存じの方はご存じでしょうが
私、眩暈がしそうになりました。
長く乗っていたら酔ったかも。

自分が歩いたり、走ったりしているときって
多分、そのスピードを
全身(と脳)で無意識に感知しているんですね。
だから、酔わない。

車の運転や自転車も
自分でスピードをコントロールしていますから
大丈夫。

でも、とても低い位置で
他者にどんどん押されて進んで行く車椅子は
スピードと脳の調整が合わない感じで
わ、待って、待って、気持ちわるい、となってしまうのかも。
(もちろん、平気の平左だった、という人もおられるでしょうが)

母や父を車椅子に乗せて
親孝行気分で押して歩いていましたけれど
さぞかし怖かっただろう
気もち悪かっただろう、と
初めて気づきました。

介護をする人は一度
他者が押す車椅子に乗ってみるべきだなぁと
思ったりしているうちに
手術室へ到着

いよいよ、であります。

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